なぜ減量中はタンパク質を多く摂るといいの?【ダイエットの基本のキ】

ダイエット中の食事、というと何を思い浮かべますか?
野菜サラダや鶏のササミなど、ヘルシーでカロリーが少ない食事を取るイメージがある人が多いのでは?

また、減量中やトレーニング中にはタンパク質を摂るのが良い、と聞いたことがある人もいるかと思います。
でもなぜ、ダイエット中にタンパク質を多く摂取するといいのでしょうか。その理由について詳しく説明していきます。

目次

タンパク質とは?

タンパク質は、炭水化物・脂質と合わせて三大栄養素といわれています。
タンパク質の主な働きは3つ!

タンパク質の働き
①「私たちの体の組織を作る材料になること」
②「ホルモンや酵素の構成材料になること」
③「エネルギー源になること」

この中でもタンパク質の一番メインになる働きは、①「体の組織を作る材料になること」です。
筋肉をはじめ、血管や内臓、皮膚や爪など体の大部分がタンパク質でできており、その総重量は体重の30〜40%にものぼります。特に筋肉においては、水分以外の約80%がタンパク質によって作られているのです!

痩せるにはどうしたらいい?

そもそも痩せるためには、何をしたらいいのか?というと、食事などで取る摂取カロリーを、消費カロリーよりも少なくする必要があります。

じゃあ食べなければいい、と思うかもしれませんが、それはNG!

生活に必要な栄養を毎日きちんと取らないと、体を壊したり、逆に脂肪をため込む身体になってしまったりと悪循環に。ダイエットを成功させ、理想の体型を維持していくには、きっちり食べてカロリーを消費することがいちばん。

そのためには「筋肉量を増やす」ことが非常に重要なのです!なぜなら、基礎代謝を上げることができるからです。

「基礎代謝を上げる」ってどういうこと?

基礎代謝とは、1日何もしない状態でも消費されるカロリーのこと。私たちの身体は、呼吸や体温調節など生命を維持するだけでもすでにカロリーを使っているのです。この基礎代謝を上げることで、過度な食事制限をしなくても、太りにくい身体を維持していくことができるというわけです。

脳、心臓、肝臓など、身体中のさまざまな組織でカロリー消費が起こりますが、筋肉のカロリー消費はそのうちのなんと22%!どの組織よりも、一番大きな割合を占めています。

つまり、筋肉量を増やすことが、基礎代謝アップには一番効果的ということです!

筋肉を増やすだけで5kg痩せる⁉

どのくらい痩せやすくなるのかというと、3ヶ月で1kg以上痩せやすくなります。

運動をしなくても筋肉量を維持するために、毎日筋肉は分解と合成を繰り返しています。1日あたり筋肉の全体量の約1.8%が生まれ変わっており、1kgの筋肉を作り替えるのに541kcalエネルギーが消費されます。

例として、筋肉量の多い人と少ない人を比較してみましょう。

筋肉量が10kgと少ない人(Aさん)の場合、1日に合成される筋肉の量は約0.18kg。0.18kgが作り替えられるときに必要なエネルギーは97kcalですね。同様に筋肉量が20kgと多い人(Bさん)の場合は、1日に合成される筋肉の量は0.36kg、必要なエネルギーは約195kcalとなります。
2人の差は1日98kcal。エネルギー消費の差は一目瞭然ですよね。

筋肉量が多いBさんは、Aさんよりも1ヶ月で2,940kcalエネルギーを多く使う計算になります。体脂肪1kgは7,200kcalなので、3ヶ月で1.3kgも体脂肪を燃やせる計算に!!

そして1年に換算すると、なんと5kgも体脂肪を減らすことができるのです!筋肉量が多いことで、太りにくく、痩せやすい身体になれるということが分かっていただけましたか?

なぜタンパク質を摂ると痩せやすいの?

では、話は戻って今日の本題です。
ダイエット中にタンパク質を多く摂ったほうがいのか?その理由を2つご紹介します。

①筋肉を作るのがタンパク質だから

上でも触れたように、タンパク質とは身体を作る働きを持つ栄養素です。体の組織の30〜40%はタンパク質で作られており、筋肉の80%はタンパク質でつくられています。タンパク質が不足してしまうと筋肉の分解が進んでしまい、筋肉の合成が進まない、つまり筋肉量が増えないということになってしまいます。

基本的に体は糖質と脂質をエネルギーにしていますが、空腹状態になると筋肉を分解し、アミノ酸という物質を生成して身体を動かすエネルギーにするため、空腹時には特に筋肉の分解が進んでしまいます。

せっかく鍛えた筋肉を減らさないためにも、ダイエット中はタンパク質の摂取が必要不可欠なのです!

②食事誘発性熱生産が高いから

食事誘発性熱産生は「DIT」とも言われており、食べ物の消化と吸収の過程で勝手に消費されるエネルギーのこと。このため、食後は運動をしていなくても代謝量がアップします。

DITによって消費されるエネルギー量は、1食の摂取エネルギーの約10%と言われていますが、タンパク質を多く含む食べ物がいちばんエネルギーを消費します。栄養素ごとに消費エネルギー量の割合が異なりますが、タンパク質は摂取したエネルギーの約30%ものエネルギーがDITによって消費されます。糖質は約6%、脂質は約4%なので、タンパク質のDITがいかに大きいかが分かりますね!タンパク質を取った分だけ、脂肪も燃焼しやすく痩せやすいというわけです。

また、DITは筋肉が多いほど高くなるということがわかっています。筋肉の量は基礎代謝量にも比例しますから、筋肉をつけるほど、ますますエネルギー代謝の良い体になりますよね!

具体的に数値で比較してみましょう!

1日の摂取カロリーを2,000kcal摂取する場合…、

Aさんは炭水化物1350kcal、タンパク質200kcal、脂質450kcalの割合で摂取したとすると、DITは159kcalです。

Bさんは炭水化物950kcal、タンパク質600kcal、脂質450kcalの割合で摂取したとすると、DITは255kcalになります。

総摂取カロリーは同じですが、2人の差は1日あたり96kcal出てきます。1年に換算すると35,000kcalとなり、1kg体脂肪減らすのに7,200kcal必要とすると1年で4.8kgも差が出ます!
タンパク質を多く取るだけで、1年後には体型がガラリと変わっているかもしれません♪

どのくらいの量のタンパク質を摂ればいい?

ダイエットにはタンパク質が欠かせないということは分かったけれど、具体的にどのくらいタンパク質を摂ればいいのか?
1日のタンパク質摂取量は、体重×1.2~1.4gが目安。
体重が50kgの人であれば、1日に60~70gを3食でバランス良く摂取しましょう。

また、タンパク質は減量中やトレーニング中には特に大切な栄養素ですが、もちろん摂りすぎもNG!
過剰摂取は太る原因にもなるので、自分の身体の適量を毎日継続して摂ってくださいね。
そして、筋肉量を増やすために、筋トレなど運動もしっかり継続していきましょう。

【まとめ】タンパク質をしっかり摂ろう!

ダイエット中は特に、タンパク質をしっかり摂ることの重要性についてお話しました。

理解はできたけど、なかなか食事でタンパク質をたくさん取るのは難しい…、と感じているあなた!
そんな時は、プロテインを上手に活用しましょう。プロテインは不足しがちなタンパク質を手軽に補えるので、身体を鍛えている人だけでなく、ダイエット中や健康作りをしたい人にもオススメですよ。

ダイエットの成功のカギは、タンパク質にあり!
気持ちよく運動して、タンパク質をしっかり摂って、理想のボディを手に入れましょう!

この記事を書いた人

村上 綾彩 Murakami Aya
ホリデイスポーツクラブ岡崎

ジムの運営・インストラクター・パーソナルトレーナーなどを務めながら管理栄養士の資格を活かした栄養セミナーやパーソナルトレーニングの栄養サポートも監修。オンラインフィットネスHOPtvにも出演中

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