ダイエット中に注意したい“GI値”とは?糖質制限よりも痩せる食べ方が重要

ダイエット中、特に神経を尖らせるのが、食事ですよね。
カロリーが低い食材を選ぶことも効果的ですが、ダイエットをする際に意外と重要なのは、食べる順番!

「野菜から食べよう」と聞いたことがあるかもしれませんが、それってなぜなの?
“GI値”というものが関わっているのです。詳しく解説します。

目次

血糖値とダイエットの関係。太る原因はこれ

人間の身体は、食事をすると食べ物に含まれる糖が小腸から吸収されます。糖が血管内に入ると血糖値が上昇し、膵臓から「インスリン」というホルモンが分泌されます。インスリンの働きによって糖は身体中の細胞に取り込まれるほか、肝臓や筋肉に蓄積されてエネルギー源として利用されます。

ところがたくさんの糖が一気に吸収されると、血糖値は急上昇!するとインスリンの働きが追いつかず、糖が余った状態になってしまいます。余った糖はエネルギーとしてすぐには使われず、中性脂肪として脂肪細胞へと取り込まれることになり、肥満につながってしまうのです。

つまり、血糖値の急上昇でインスリンが分泌されて太ってしまうならば、インスリンが出にくい食べ物を意識的に選んだり食べる順番を考えることが大切です。

この血糖値の上昇度合いを示す数値として、GI値というものがあります。

太りにくい食事のポイントは“GI値”にあった!

GI値ってなに?

GI値とは、食後の血糖値が上がる速さを示した数値のこと。

このGI値が高い食べ物ほど血糖値の上昇スピードが早く、インスリンの分泌が追いつかなくなってしまう「高GI食」、低ければ低いほど緩やかに血糖値が上昇し、インスリンの分泌で糖が余りにくく太りにくい「低GI食」と呼ばれています。

このGI値をコントロールできるようになると、血糖値の上昇スピードをコントロールできるようになり、太りにくい食事ができるということです。

GI値は低中高の3つのレベルに分けられます。
GI値55以下の食材を低、56~69を中、70以上を高GI値食品としていますが、実際には低GI食品か、それ以外かという2つの分け方で考えると分かりやすいでしょう。

高GI値食品はドカ食いの原因に

GI値が高い食品は、一気に血糖値を上昇させます。すると大量のインスリンが分泌され、一気に血糖値が下がります。そうすると、この時にまた脳が空腹だと感じ、食べたいという欲求が起こります。

そこでまたドカッと食べると血糖値が一気に上がり、インスリンが分泌されて一気に血糖値が下がるとまた短時間で空腹が起こり…、と悪循環に陥ってしまうのです。

GI値が低い食品とは?

上の表を見てください。主食で言えば玄米や蕎麦、春雨はGI値が低いことがわかります。野菜・イモ類の中だとレタスなどの葉物野菜やさつまいも、大根などもGI値は低いです。その他にも牛乳やチーズなどの乳製品も、血糖値は上がりにくいのです。

ここでのポイントは、必ずしもカロリーが高い=GI値が高い ではないということ。乳製品は一般的にカロリーが高めですが、低GI食品に分類されています。野菜と乳製品が同じ分類になるなんて、少し意外ですよね。

このようにカロリーが高くても、食品に含まれる糖が少なければGI値は低くなります。しかし、低GI食品でも食べすぎれば血糖値を急激に上げてしまうので注意が必要です。

低GI食品選びのポイントは茶色&食物繊維

続いて、高GI値食品の代表的な食材もまとめました。

GI値が低い食材・高い食材について、何となくイメージが湧いてきたでしょうか?
いくつか食品をピックアップして、選び方について見てみましょう。

まずは主食について。
主食を選ぶ時には、白いものよりも茶色いものを選ぶといいと言われています。例えば、お米は精白されている白米よりも、されていない玄米の方が食物繊維やミネラルが残っているのでGI値が低くなります。

また、麺類でいうと、うどんより蕎麦の方がGI値は低いです。蕎麦の中でも10割そばの方が食物繊維や栄養価が高いことによります。

次はイモ類です。
さつまいもよりもジャガイモの方がGI値は高いです。さつまいもの方が甘いのに、GI値が低いなんて意外だと思いませんか?これは先程からたくさん出てきていますが、食物繊維量がさつまいもの方が多いことによります。基本的には野菜なども、食物繊維の多いものを選ぶと血糖値が緩やかに上昇するのでおすすめです。


最後に、果物とケーキを見てみましょう。果物の中にもGI値の高いものと低いものがありますので注意が必要ですが、一般的にケーキよりも果物の方が、血糖値が緩やかに上昇するのでGI値が低いです。

でも、どうしてもケーキだって食べたい時がありますよね。ケーキを食べるなら、15時のおやつではなく食後に食べましょう!食事後は血糖値がある程度上昇している状態。初めからケーキを食べる時よりも、血液の中に糖が余る状態を防ぐことができるため、脂肪になりにくいのです。反対に果物は食後よりも間食として取ると、血糖値の急上昇を防ぐことができるのでオススメです。

血糖値を下げるには、食べる順番に注意!

次は食べる順番について見ていきましょう。
下のグラフを見て下さい。青い線が食事の際にご飯から食べた場合、緑の線はサラダ→ご飯の順に食べた場合の血糖値の上昇幅を時間ごとに表しています。
食べる順番が違うだけで、差は一目瞭然ですよね!

GI値をコントロールするのに有効な食べる順番は、「ベジファースト」と覚えてください!
ベジファーストとは、糖質の多いごはんやパンなどを後回しにして野菜を最初に食べること。先ほども言いましたが、野菜に含まれている食物繊維が糖の吸収スピードを緩やかにします。そのため血糖値の急上昇が抑えられ、糖が中性脂肪に変わるのを防いでくれるのです。

グラフで見ると、ご飯を先に食べた時の血糖値は、サラダを先に食べた時よりも食後30分でグッと急上昇しています。食べる順番を意識するだけで、こんなにも数値に違いが現れるのです!

例えばフランス料理や結婚式などで出てくるようなフルコースは、血糖値が緩やかに上昇させてくれる理想的な順番で出てきます。始めに前菜やスープ、メインディッシュのタンパク質、主食の炭水化物、食後はデザートといった流れで出てきますよね。この順番を普段の食事でも意識すると、太りにくい食べ方をすることができます。

血糖値の急激なアップダウンが繰り返されると、やがてインスリンの働きそのものが悪くなり、糖尿病を引き起こす恐れもあります。血糖値のコントロールはダイエットだけでなく、健康維持のためにも有効です。ぜひこれからの食事に取り入れてみてくださいね!

最後に

血糖値の上昇率“GI値”についてと、食べる順番について解説しました。いかがでしたか?
ダイエット中は「食べない」「カロリーを取らない」ことに固執してしまいがちですが、食べるものや食べる順番を意識しながら、必要な栄養をしっかり摂ることが大切です。

食材を選ぶときにはGI値を念頭に置いて、「べジファースト」で食べることを忘れずに。
しっかり食べて、しっかり動いて、理想のカラダ作りを目指しましょう!

人気記事を見る

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
目次