脂質、と聞くと油や揚げ物、甘いお菓子など、“太る”というイメージを持つ人が多いのでは?
「脂質は取らない方がいいの?」「太らないように取る方法は?」ダイエット中の人は特に、疑問が絶えないですよね。
脂質と上手に付き合っていくために、まずは正しい脂質の知識を身につけましょう。
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目次
脂質とは?
脂質は、炭水化物・タンパク質と合わせて三大栄養素と言われています。
脂質の働きは、
①身体を動かすエネルギーになること
②体内の37億個以上の細胞膜を作ること
主にこの2つ。
また、脂質はビタミンAなど脂溶性ビタミンの吸収をサポートしてくれる働きもあります。ダイエット中だから、とむやみに脂質を断ってしまうと身体がうまく機能しなくなり、悪影響になってしまうので注意が必要です。
しかし、三大栄養素の中で炭水化物とタンパク質は1gあたり4kcalであるのに対して、脂質は9kcalと、カロリーが高いことは事実です。同じ量を摂取すると糖質と炭水化物の倍以上のカロリーを取ってしまうので、摂りすぎればエネルギーとして消費できなかった分だけ体脂肪が増えてしまいます。
ただ、脂質の中にも太りやすい脂質と太りにくい脂質があります。どのような脂質が太りにくいのでしょうか?脂質の種類について、詳しくみていきましょう。
脂質の種類
太りやすい油と太りにくい油
脂質の代表格といえば、油。ダイエット中には極力控えるように、といわれますよね。
油の中でも、実は太りやすい油と太りにくい油があります。
簡単にいうと、常温で固体の油は比較的太りやすく、常温で液体の油は比較的太りにくいのです。
常温で固体の脂は、牛脂や豚脂という名前からも分かるように、動物が体内に持っている油脂が基本的に該当します。牛乳の乳脂肪から作られるバターも脂です。動物性のものが多いですね。
常温で液体の油は、サラダ油やごま油など、いわゆる植物性油脂と言われるもののほとんどが該当します。植物は種や胚芽、果肉などに油分を含んでおり、これを絞って抽出したものが植物性油脂と呼ばれています。
栄養素としては同じ脂質ですが、体に与える影響が大幅に異なるので、まずこの脂と油の分け方を覚えておきましょう。
脂質の成分について。2つの「脂肪酸」とは?
脂質には、常温で固体の脂と常温で液体の油の2種類があります。
この特徴の違いを生み出しているのが、脂質の成分である脂肪酸というものです。
脂質は一般的に中性脂肪のことを指していますが、これはグリセロールという物質に脂肪酸が3つ結合した構成をしています。脂肪酸は、大きく分けると飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸の2つがあります。常温で固体の脂は飽和脂肪酸を、常温で液体の油は不飽和脂肪酸を多く含んでいます。
①飽和脂肪酸
飽和脂肪酸は分子構造として炭素が水素で満たされている脂肪酸です。脂肪酸を構成する炭素が繋がっている数で、短鎖脂肪酸、中鎖脂肪酸、長鎖脂肪酸に区分されます。炭素の数が少ないのが短鎖脂肪酸、多くなれば長鎖脂肪酸です。
脂肪酸は炭素の数が少ないほど代謝しやすいという特徴があります。つまり、短鎖脂肪酸と中鎖脂肪酸はエネルギーとして消化されやすい=太りにくい脂と言えます。ヨーグルトやチーズなどに含まれています。
逆に長鎖脂肪酸は体に溜まりやすいため、太りやすいです。それだけでなく、取りすぎると動脈硬化のリスクを高め、健康をも害します。ラードやカップラーメンなどの加工食品、マーガリンなどに含まれています。取りすぎには注意してくださいね。
②不飽和脂肪酸
次に不飽和脂肪酸についてです。
不飽和脂肪酸は逆に水素で満たされていない炭素を持つ脂肪酸で、二重結合という構造を持ちます。この二重結合の数が1ヵ所だけの脂肪酸を一価不飽和脂肪酸、2ヵ所以上持っている脂肪酸を多価不飽和脂肪酸と呼びます。一価不飽和脂肪酸は体内で合成できますが、多価不飽和脂肪酸は体内で作ることのできない脂肪酸です。食事から摂取する必要があるため、必須脂肪酸と呼ばれています。
美容や健康に良いと注目されている「オメガ3」という言葉を聞いたことがある人も多いのではないでしょうか?オメガ3系脂肪酸は多価不飽和脂肪酸に分類され、代表的な種類ではαリノレン酸やDHA、EPAなどがあります。
オメガ3系脂肪酸は、血液をサラサラにしたり、高コレステロールや高血圧の予防、美肌効果など健康に良い効果がたくさん!青魚やえごま油、亜麻仁油などに多く含まれているので、毎日の食事に積極的に取り入れてみてくださいね。
ただし、DHA・EPAは熱に弱く酸化しやすいため、青魚ならお刺身がオススメ。えごま油や亜麻仁油はドレッシングに使用したり、みそ汁に数滴垂らすなど、熱を加えずそのまま摂るのがポイントです。
また、マーガリンやショートニングに含まれていることで有名なトランス脂肪酸も、不飽和脂肪酸に分類されます。
トランス脂肪酸とは、簡単にいうと人間の手が加えられている油です。常温では液体の植物油脂を化学処理によって固体化、さらに参加しにくい性質に変化させますが、その過程で多量のトランス脂肪酸が発生します。
トランス脂肪酸は主に心臓に蓄積され、心臓病や糖尿病などのリスクを高めるといわれ、すでにアメリカでは食品の使用が全面禁止になっています。パンに塗るくらいの使用では大きな影響はないとされていますが、摂りすぎないよう注意しましょう。
まとめ
脂質は私たちの食生活において、とても身近な存在です。
ダイエット中は特に、揚げ物などの油は控えがちになりますが、良質な脂質を適度に取ることは、私たちの健康や美容のためにもとても大切です。身体に良い油を選んで、健やかな毎日を送りましょう。
今回は主に脂質の種類について解説しました。
次回は脂質の上手な摂り方についてご紹介します。お楽しみに。